「松園第一病院」は、昭和55年10月、東黒石野三丁目に一般病院「松園病院」としてスタートしました。その後、松園ニュータウンの発展と共に歩み、多くの方々と交流して来ました。平成15年に「松園第一病院」は医療療養病床60床・介護療養病床60床の療養病院となりました。療養病院として20年が経過する中で、いくつかの病院を入退院した結果、漸く安住の場所としてこの病院にたどり着き、ホッとして旅立つ方たちがとても多いこと、その中には、本人も家族も在宅を希望しながらそれが出来ない事情があるという実態も分かり、本人の生き方を尊重し、心の拠り所となれるような環境の中で、人生の最後までゆとりを持って過ごすことが出来る場所が必要だと痛感していました。ご自宅を訪問していますと、独居老人、老々介護、病病介護などで苦労されている方々もおられます。
「介護医療院」は介護施設ですので、介護認定された方が利用できます。医師が常在し、個人を尊重した生活の場として、看護や介護、リハビリテーションが適時提供され、必要な時は医療的処置も受けられますので、安心して人生の最後まで居住することが可能となった施設です。人生にはいろいろなステージがありますが、私は、最後の終末を意識したところからその人の“生活期”が始まると考えています。その“生活期の場”として介護医療院があります。ですから介護医療院では、どうしたらその方の生き方をサポートすることができるかを追求して行きます。
一方、全国的に人口減少が問題になっている中で、松園地域も再生を目指してがんばっています。地域の人たちにとって、医療・介護・福祉・保健の連携があってこそ安心して生活できます。
そこで、松園を中心とした地域における私たちの役割を検討した結果、北松園に「松園病院介護医療院」を建設することを決定しました。
令和6年1月28日、「松園病院介護医療院」を、開院いたしました。施設は、1階に診療処置室、レントゲン室、調剤室、訪問リハビリテーション、居宅介護事業所、医療福祉相談室、(地域連携室)、デイケアセンター、職員食堂、地域交流室(これらは緊急時避難場所に考えています。)、2階60室、3階60室の個室および半個室タイプの多床室、併せて120名の方をお受けいたします。全室、窓から松園の自然を眺めることができ、プライバシーをお守りします。利用者の日常生活に沿うようなケアと日常的な医療に対応し、看取りまでのお世話をいたします。高齢者のみならず、地域の方々にとってお役に立つことを目指して、職員一同、気持ちを一つにしてがんばります。もし、一緒になってやってみようという方がおられましたら大歓迎です。いつでもご連絡ください。
「松園病院介護医療院」はこれからの施設です。どうぞよろしくお願いします。
令和6年1月28日
松園病院介護医療院 院長 河嶋 寛