外来、入院とも外傷から慢性退行性疾患まで幅広く整形外科領域のほぼ全般にわたり対応しています。
外傷に関しては、必要があればできる限り早期に手術やリハビリテーションを行います。慢性疾患に対しても十分な保存療法を行い、効果が不十分な場合は手術を考慮します。また、関節鏡下の手術もたくさん行っています。
関節鏡
これまで、関節の手術では大きな切り口が必要でした。そのため入院期間も長くなり
患者さんの負担も大きなものでした。近年、関節鏡視下手術の技術が発展し、安全かつ
短期入院でより高度な手術も鏡視下で行えるようになりました。
従来の手術法(関節鏡を使用しない)と比較すると、生理食塩水を流しながら行うた
め感染症を起こしにくい、正常組織を傷つけにくい、痛みが少ないため患者さんへの負
担も小さいなどの利点があります。 また、美容的観点からも手術後に残る傷跡は多く
の場合、非常に小さな跡しか残りません。
当院では膝関節、足関節、肩関節、肘関節などの手術に積極的に使用しています。
関節の周囲(皮膚面)に2〜3箇所の小さな穴を開けます。
その後関節内に生理食塩水を満たし、関節に光ファイバーと小さな高性能カメラで構成
された内視鏡を挿入し直接手術部位へアクセスし損傷部位を修復したり、不要な遊離体
や損傷組織を摘出除去します。
テレビモニターに拡大して映し出す事により、膝関節では半月板損傷、前十字靭帯断裂、後十字靭帯断裂、関節軟骨の磨耗を、肩関節では腱板断裂、反復性肩関節脱臼、関節唇損
傷、投球障害などの状態を細かく観察し手術が行えます。
術 式 | H23年度 | H24年度 | H25年度 | H26年度 |
観血的整復固定術 | 36 | 22 | 19 | 9 |
人工関節置換術 | 19 | 13 | 13 | 14 |
靱帯再建・腱縫合 | 64 | 58 | 40 | 45 |
関節鏡手術 | 116 | 102 | 99 | 75 |
骨内異物除去・抜釘 | 58 | 46 | 60 | 43 |
移行術・剥離術(神経・腱) | 9 | 2 | 4 | 3 |
手根管開放右術・腱鞘切開術 | 2 | 4 | 10 | |
腫瘍切除術 | 9 | 12 | 3 | |
その他 | 17 | 20 | 16 | 20 |