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岩手県盛岡市の松園第二病院です。

 脳神経内科 Neurology

 中枢神経系(脳、脊髄)、末梢神経系(末梢神経、自律神経)、神経筋接合部及び筋肉のいわゆる神経系の異常によって生じる諸症状を取り扱う診療科です。
CT・MRI・脳波・筋電図・頸動脈エコーなどの医療機器を駆使して、早期診断・早期治療を行っています。

こんな症状の方を診察しています

脳神経内科イメージ

 手足の脱力、筋肉のやせ、言葉のもつれ
 頭痛、めまい
 しびれ、けいれん、失神
 ふるえ、歩行の異常


当科で扱われる主な疾患(主に脳血管障害を診療しています)


  脳・脊髄血管障害(脳梗塞、脳出血、脊髄梗塞など)
  神経感染症(髄膜炎、脳炎、破傷風、ツツガムシ病など)
  脱髄性疾患(多発性硬化症、急性散在性脳脊髄炎、急性小脳炎など)
  代謝性疾患(ミトコンドリア脳筋症、ウイルソン病、アミロイドーシスなど)
  内科疾患に伴う神経障害(糖尿病、内分泌疾患、膠原病、血液疾患、悪性腫瘍など)
  痴呆性疾患(アルツハイマー病、レヴィ小体型痴呆など)
  パーキンソン病関連疾患
    (パーキンソン病、進行性核上性麻痺、皮質基底核変性症など)
  不随意運動を主とする疾患(ハンチントン病、痙性斜頚、眼瞼痙攣、書痙など)
  脊髄小脳変性症(多系統萎縮症、ジョセフ病、SCA6、DRPLAなど)
  運動ニューロン病(筋萎縮性側索硬化症、脊髄性進行性筋萎縮症など)
  脊椎疾患(頸椎症、脊柱管狭窄症、椎間板ヘルニアなど)
  末梢神経疾患(ギラン・バレー症候群、手根管症候群、顔面神経麻痺など)
  筋疾患(多発筋炎、重症筋無力症、進行性筋ジストロフィー、筋強直性ジストロフィーなど)



脳卒中


 脳卒中とは?

 私たちの脳の重量は体重のほぼ2%(1,300〜1,500g)程度にすぎませんが、そこで利用される血液の量は、心臓から送り出される血液量の約40%にも及びます。 そのため、脳の血管に何らかの問題があり血液の流れが悪くなると、脳は他の臓器に比べて早めにその機能が発揮できなくなって、さまざまな障害が起こってきます。

 これを脳卒中または脳血管障害と呼びます。

                 

 下記の症状は、クモ膜下出血以外の脳卒中の前ぶれ発作、あるいは脳卒中の発作の可能性があります。思いあたるかたは、早急に主治医に相談してみましょう。

 片方の手足がしびれる。
 急に手足の力が抜けて、持っているものをポロリと落とす。
 自分では気が付いていないが、他の人から片足を引きずっていると言われる。
 片側にあるものに気が付かないため、ぶつかってしまう。
 片方の目にカーテンがかかったように一時的にみえなくなる。
モノが二重にみえる。 
 相手の言うことをよく理解できない。思っていることが言葉で出てこない。
ろれつがまわらない。 
 思うように字などを書きにくい。
 食べ物、飲み物をうまく飲めない。またはむせる。
 めまいがして、まっすぐ歩けない。
 力があるのに立てない、歩けない。

 このような症状が一時的(15分前後)にみられ、その後は元に戻ってしまう場合があります
(一過性脳虚血発作;TIA)が、そのような場合は、本格的な「脳卒中の前ぶれ」であることが多いので注意が必要です。


脳卒中が疑われた場合の検査   

・脈拍や血圧測定・心臓、血管の聴診
・神経学的検査(手足の動きやしびれの有無)
MRI検査あるいはCT検査
(出血があるのか、梗塞があるのかを調べます)

                       当院のオープン型MRI装置 ⇒

   急性期の脳梗塞        ラクナ梗塞
    (MRI画像)         (MRI画像)


脳卒中のリハビリテーション

 脳卒中のリハビリテーションは、発症した当日から始まります。つまり、麻痺した手足を動かしてやったり、体位を変えてやることが必要です。全身状態が安定したらなるべく早期から本格的なリハビリテーションを行います。

 【運動機能のリハビリテーション】

 発症直後から麻痺した部分を医師、あるいは理学療法士の指示に従って動かします。
これを怠ってしまうと、筋肉の萎縮などにより、動くようになるはずのものも動かせなくなってしまうことがあります。自力で動かせる部分は積極的に動かします。





 症状が安定したら、麻痺のない方の手足を使ってベッドに座り立ち上がれるようにします。


次に歩行訓練、利き手交換、片手動作の訓練などを行います。
               

  





        

社会復帰にむけて、耐久力訓練、応用動作の訓練も行います






 【言語障害のリハビリテーション】

症状の程度にあわせて、言語療法士によるリハビリテーションが行われます。




もの忘れ外来  (必ず予約制です)  

物忘れ外来は、神経内科が担当科です。
診療日は
毎週月曜日の午後です。受診を希望される場合は電話予約が必要になります。
                                 ( TEL 019-662-0100 担当:外来 中津山

最近忘れっぽくなったなあというのは誰でも感じることです。でも、それを年のせいと決めつけてはいけません。物忘れには正常加齢によるものと病的認知症の初期段階とがあります。

こんな症状を感じていたらご相談ください

ものの名前が思い出せない。
しまい忘れや置き忘れがある。
財布やクレジットカードなど大事なものを失くすようになった。


また、ご家族のこんな症状にお気づきの方も受診してください。

時間や場所の感覚が不確かになってきた。
何度も同じことを言ったり、尋ねたりする。
慣れている場所で道に迷った。
薬の管理ができなくなった。
以前好きだったことや、趣味に対して興味が薄れた。
鍋をこがしたり、水道の閉め忘れが目立つようになった。
料理のレパートリーが減り同じ料理ばかり作るようになった。
以前より怒りっぽくなった。
財布を盗まれたといって騒ぐことがある。
映画やドラマを理解できない。

認知症の原因

アルツハイマー型認知症
脳血管性認知症
レヴィ小体型認知症
前頭側頭型認知症
脱水、ビタミン欠乏
甲状腺機能低下症
感染
正常圧水頭症
脳腫瘍
慢性硬膜下血腫


 物忘れ外来では、初診時に問診と簡易認知機能検査を行い、必要な脳画像検査や血液検査を実施し、症状が年齢によるものなのか、病気によるものなのかどうかを診断致します。
そして、診断結果に応じた治療や対応を致します。一口に物忘れと言っても上記による認知症の原因以外にも、うつ病による仮性認知症もあり注意が必要です。